アメリカの学校教育制度と学費、コミュニティカレッジへの入学について

 アメリカの学校教育制度は、日本と少し違っていて学年の数え方はだいだい下記の通りです。(州によっても少し違うようです)

Elementary school (小学校)
1st grade     7歳
2nd grade    8歳
3rd grade  9歳
4th grade 10歳
5th grade 11歳

Middle school(中学校)
6th grade    12歳
7th grade 13歳
8th grade 14歳

High school(高校)
freshman    15歳
sophomore 16歳
junior         17歳
senior         18歳

アメリカの義務教育である幼稚園年長の1年と12年間の教育を受けて就職または大学進学を選ぶんですね。

大学進学を希望するアメリカの高校生はSATやACTとよばれる共通テストを何度か受験し、その成績表と学校内外での活動をまとめて進学したい大学に提出するのが一般的なようです。
日本の共通テストは寒いインフルエンザが流行る時期、1年に1度しか受験機会がなくその当日におなか壊したらもうその年は終わり…ってことがなくていいですね。

ここアイオワ州は大変教育レベルが高く、たくさんの優秀な大学があります。
私が通っているのは、Community College(コミュニティ カレッジ)といって日本でいうところの2年制の専門学校や短大のようなところでしょうか?
アイオワ州には18校ものコミュニティカレッジがあります。
アメリカの大学は学費が高いことで知られていますが、高い教育費のために進学をあきらめてしまうことがないように多くの奨学金制度も存在します。
ただ、私たち外国人にとって奨学金を利用するのは少しハードルが高いと思われる方も多いと思います。実際、西海岸や東海岸の人気のあるエリアでは留学生が応募できる奨学金は少ないようです。

また、カルフォルニア州など西海岸やニューヨークなどの東海岸地域では、州立大学でも地元の方と州に税金を納めていない外国人留学生との学費の差は相当なもので年間の学費が800万ドルともいわれています。これではよほどお金持ちの家庭でなければ留学はあきらめざる負えません。

アイオワ州の大学では、留学生も応募できる奨学金制度が多く存在します。もちろん、アイオワ州の州立大学の学費も日本の国公立大学に比べれば高額ですが、コミュニティカレッジは概して安価なようです。そして、その2年間の教育課程を修了し良い成績をおさめれば単位交換を利用してアイオワ州はもとよりたくさんの大学の候補の中からJunior(3回生)として編入できます。

こちらに来てお話した多くの方が

高校卒業→コミュニティカレッジ→大学3年生への編入→学士取得→大学院進学

されていました。

アメリカの大学生は日本の大学生より真面目に課題に取り組んでいるようです。また、就職する際の履歴書にはEducational Backgrandとして、大学名だけでなく成績(GPA)を記載する(任意)ので、とりあえず「可」でもいいから卒業したらそれでOK!とはいかないようです。そのため学生の成績表への追及も厳しくなり、同時に教えるサイドの先生方も毎週課す課題ごとに総合計何中何点と明示しています。

私たち留学生は、入学が認められると学生ビサで入国しますが、学生ビザではアメリカ国内で賃金を得て働くことはできません。が、Work Studyといって、学期中は週20時間まで、休み期間中は週30時間まで学内で働くことが特別に許可されていますのでこの円安、物価高騰の時期も少しは足しになります。

コミュニティカレッジへの入学について
私の場合、知人を通じて留学生担当の先生から連絡があり

  1. オンラインでの入学申し込み及び手数料110ドルの支払い
  2. 高校の成績証明書
  3. (過去に在籍したことがある場合)大学の成績証明書
  4. TOFELの成績
  5. ACT/SATなどの成績
  6. 健康診断書
  7. 銀行口座預金残高証明書
  8. 健康保険加入証明書
  9. 学生寮申込書もしくはアパート契約などの証明書
をオンラインで送るように言われました。

2&3. 成績証明書については卒業した高校、大学に依頼すれば英文で作成したものをすぐに送ってもらえます(あまりに昔のことなのでもう残ってないのでは?と不安でしたが)

4. TOEFLは受験されたことがある方ならご存じかと思いますが、非常に厳しい試験です。
受験の際には、本人証明書が必要でパスポートを使用することが多くあらかじめ取得されていたほうがよいかもしれません。また、合格点は定かではありませんが61点以上が目安とのことです。もし、その点数に届かなくても入学前にELSクラスを受講することで入学が許可されるようです。私は、TOEICしか受験したことがなく、TOEICのスコアでなんとかならないかと尋ねてみたのですが、TOEICは就労の際に必要な英語力をはかるものなのでアカデミックな語学力を試すためにどうしても受験する必要があるとされ初めてTOEFLを受験しましたがそこが一番の最難関でした。

5. インターナショナル高校などに在籍している学生は受験するのでしょうか?私は、ACTもSATも受験したことがなかったので、渡米後、学期が始まる前に受験する条件で提出する必要はありませんでした。これは、クラス分けなどに使われるそうです。

6. 近くの国際内科を受診すれば予防接種を接種済で健康状態に問題がないことを証明するレターを英文で作成してもらえます。

7. 口座がある銀行に依頼すれば、英文で残高がいくらあるか証明書を作成してもらえます。(学校関係者から13,852ドル相当は口座に入れておかないとビサがおりないとアドバイスがありました。)

8.健康保険については、大学関係者に勧められたものを検討しましたが、私の年齢で試算すると毎月の支払いが3万円ほどでその上1回あたり診療ごとに受診料を支払わなければならないものでした。そこで、日本の三井海上保険の留学生保険を見つけて加入しました。年齢の枠が18歳から60歳まで…と幅広くこれならアメリカの保険に比べて安価で1回ごとの支払いの必要もないのでお勧めです。

9. 21歳までの留学生は必ずこの学生寮に入ることが義務付けられているそうです。大人はアパートを個人で借りるなど他の選択肢もありますが、勉強に集中するのであれば学内にある寮はおすすめかもしれません。ちなみにここの学生寮は一般にも審査ありで貸し出されているそうです。

このような書類を集めてオンラインで送ると入学許可証とI-20が送られてきましたのでそれをもって地元のアメリカ大使館で学生ビサの発行を依頼、航空券の手配などをしました。

私は知人もいたのでエージェントは利用しませんでしたが、詳細はエージェントに依頼すれば詳しく教えてもらえるかもしれないですね。私の方でもわかる範囲でお答えしますので
もっと詳しい内容が知りたい場合はコメント欄に記載くださいね。

アメリカでは州立大学への入学基準がさらに高まり、ますます日本からの留学のハードルが上がっているときいています。
現役学生だと、大学院にダイレクトに入学することを狙うことができるのかもしれませんが、私のように勉強から長年遠ざかっていた人にはコミュニティカレッジ入学からの可能性についても参考になるかとお話してみました。

それでは、暑い日が続きますが今日も良い1日をお過ごしください。






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