難民とNational Guard
春のセメスターが始まるので、冬休み休暇でアメリカ国内の違う地域や自国に帰っていた学生が続々と学校近くの寮やアパートに戻ってきています。
私も、クリスマス前には、日本に帰る?帰らない?と多くの人から聞かれました。
あるアジア人の学生から、私には帰るところがないから帰るところがあるあなたがうらやましい、しかも日本なんてクール!と言われました。
なんでも彼女はカレン難民としてアメリカに来たので帰ることができないとのこと。
私の周りのアジア人の多くがこのカレンの人たちで、日本人、中国人、韓国人はほとんど見ることがありません。どうりで、近くのアジアンスーパーに行っても日本のものはほとんどおいていなくカレン食材店と呼ばれているはずです。
難民Refugeesそれとも移民migrant?それってどう違うの?と思い調べてみました。
“移民は移動することを選択した人であり、難民は故郷を追われた人である。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、難民とは「武力紛争や迫害から逃れてきた」「亡命の拒否が致命的な結果を招く可能性がある」人たちのことである。難民が母国を離れるのは、そこに留まることが危険だからである。難民を追い出すことは、彼らに死を宣告することになりかねない。”
その彼女は生まれてすぐにミャンマー(旧ビルマ)からやってきたとのこと。カレン族は2000年以上前からビルマに住んでいる民族で、その多くは政府による宗教的・民族的迫害のためビルマから逃れ、主にタイおよびアメリカなど世界中に移り住んでおり、
アメリカでは、ミネソタ州、ネブラスカ州、ニューヨーク州に特に人口が集中しているそうですが、ここアイオワにも多くの方が住んでおられます。
アメリカでは、17年前の2006年頃に最も多く難民を受け入れたため、その頃に来た若い世代はアメリカで学校教育を受けているので英語も問題なく話します。が、親御さんは言語に今も苦労されているようです。
1人のカレン語を話す女子学生(生まれも育ちもアイオワで市民権を取得しているアメリカ人)がNational Guardとしてしばらく学校を離れるとのことになりました。学校にはNational Gurdのスカウトが時折きています。学生がある一定期間従事すると、奨学金など様々な特典があり、私もなぜか、声をかけられました。が、いやいやそもそもビサで入国している日本人だし、年齢だって頑張って若ぶってるけど…(恥)!
彼女はみんなで一緒にスケートに行った時、転びそうになってる私のところまですごい勢いで滑って助けに来てくれた恩人で、勉強に集中していても私がつまらないことを聞いたら笑顔ですぐに答えてくれます。一旦入隊すると決められた時間、エリアでしか携帯電話を使うことができないため今まで通りに連絡が取れなくなる。しかも、連日痛ましい戦争のニュースが流れている中National Guardに行っても大丈夫なの?そして、さみしい!
彼女の親戚は今もミャンマーとタイの国境に残り戦争状態の中生活している。彼女がアメリカで平和に暮らすことに少し違和感を感じることがあるそうです。
そんなわけで、他の友人達とケーキやお菓子、プレゼントをもって出発前に彼女の家にサプライズで訪問しました。
サプラーイズ!
お家にはカレンの国旗が飾ってありました。
その他のカレンの方達も私にとても親切にしてくれます。同じアジア人だから食べ物も似ているでしょう。晩御飯食べにおいで~って誘ってくれたりもします。
アメリカ全体のことはわかりませんが、少なくともアイオワはステーキ肉も豚肉もお肉が特に美味しいです。外食は高いですが、それらはスーパーで安く買えるので手軽に贅沢な食事にもありつけます。が、やはりアジアの食材は乏しいんですよねぇ。そして日本のものは高い!そんなわけで呼んでもらったらホイホイ参加しています。
アイオワのカレンの人のお家の多くは、ごく一般的なアメリカのお家とかわりなく素敵な外観に大きなリビングダイニングとキッチンがあります。その広いスペースの床に直に座ってお料理も床に置いて食べます。座り方は、あぐらやお姉さん座り。座布団はありません。
取り皿をもらうのですが、お箸、スプーン、フォークは使わずに大皿から取り皿に置いてあるソーサーで取り分けてそこから手で直接食べます。えええええ!でも、美味しい!
先日のメインのお料理は、チシャみたいな葉っぱにお米でできた麺とお肉をのせてスパイスをかけて巻いて食べる少しスパイシーなお料理とサモサでした。
手で食べやすいお料理だったので問題なくクリア!
また、カレン人の夫婦は別姓で、結婚後は主に女の子がその家に残り男の子は出ていって妻の家に入ることが多く、子どもは母親の姓を名乗るとのこと。
その家のお母さんやそのお友達(アラフォー)は、あたたかい室内でずっとニット帽をかぶっていたので気になってなにげに聞いてみると、髪の毛が薄くならないように全部剃っているとのこと、、、斬新かつワイルド!
ニュースでは、南アメリカからの移民問題が大きく取り上げられており日々目にしますが、同じアジアからの難民について全く知らなかったことに少しだけ反省しつつ、帰れる国があることに感謝して今日も1日頑張ります。


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